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{{基礎情報 テレビ番組}} 350px 『秘密戦隊ゴレンジャー』(ひみつせんたいゴレンジャー)は、1975年(昭和50年)4月5日から1977年(昭和52年)3月26日までNETテレビ(現在のテレビ朝日)系列で毎週土曜日19時30分から20時00分に全84話が放送された、東映製作の特撮テレビドラマ、および作中で主人公たちが変身するヒーローの名称。

「スーパー戦隊シリーズ」最初の作品である[1]。

{{ネタバレ}}

あらすじ

世界征服を企み、国際的に暗躍する「黒十字軍」。彼らの侵攻を食い止めるべく、国連は「イーグル」という国際的平和組織の秘密防衛機構を設立、スイス・ジュネーブに本部を置き、世界を各10ブロックに分けて黒十字軍に対抗していた。しかしある日、黒十字軍は日本ブロックに焦点を絞って総攻撃を仕掛け、全国の各支部(北海道・東北・関東・関西・九州)は壊滅してしまう。

しかし、各支部に1人ずつ奇跡的に生き残った者がいた。関東支部の海城分隊長の弟で、秘密工作のスペシャリスト・海城 剛、東北支部の分隊長・新命 明、九州支部の精密技術班員・大岩 大太、北海道支部の化学分析班員・ペギー 松山、そして関西支部の新米隊員・明日香 健二である。イーグル日本ブロックの最高指揮官である江戸川権八は、彼ら5人を新宿の秘密基地に呼び寄せた。

ここに、イーグル日本ブロックが黒十字軍に逆襲するために創設した特別部隊「ゴレンジャー」の戦いが始まった。

概要

ゴレンジャー誕生の経緯

NETでは本作の放送前、土曜夜7時半より毎日放送制作の『仮面ライダーアマゾン』を放送していた。しかし1975年4月より、腸捻転解消のためネットチェンジが行われることとなった。これにより仮面ライダーシリーズはTBS系に移動、関東地区のNETはその時間に放送する番組がなくなった。

『仮面ライダーX』での「メカニック・ヒーロー」への挑戦や『仮面ライダーアマゾン』の「本格的怪奇アクションドラマ」への回帰は成功したとはいえなかったが、それでも東映としては仮面ライダーシリーズという黄金カードがキー局もろとも枠移動するのは一大事であり、「東映ヒーロータイム」ともいうべき番組枠の立て直しと穴埋めの企画が迫られた。そこで渡邊亮徳テレビ課課長(当時)は『仮面ライダーストロンガー』企画時に毎日放送に提案して没となった、「『スパイ大作戦』を参考にした複数の専門家が集まったヒーローチーム」という「五人ライダー」の企画案を再検討し、これを新番組に採り入れることを決定した。

NETと東映が組むとなると原作者は石森章太郎、ということで石森が原作者に起用され、石森は「五人のヒーロー集団」という設定から複雑なデザインは避け、あえて一目でわかるシンプルなヒーロー像を設定。またカラーテレビの時代を反映させ、かつての東映作品『仮面の忍者 赤影』(関西テレビ放送)と同様に、「色」で個性を強調することとした[2]。こうして五色の集団ヒーロー「ゴレンジャー」が誕生することになり、『人造人間キカイダー』や『イナズマン』など、NET作品で実績を見せたスタッフ[3]が引き続き担当し、現場制作は東映生田スタジオで行われた。

基幹局の朝日放送(自社制作『部長刑事』)・名古屋テレビ(外国テレビ映画『走れ!スキッピー』)・九州朝日放送(東京12ch系・外国テレビ番組『ドリス・デイショー』)は、この時間帯をローカルセールス枠とした関係で(カッコ内の番組を放送)、時差スポンサードネットでの放送となった。因みに朝日放送での本作の時間枠は土曜日18時であり、毎日放送での『仮面ライダーストロンガー』は関東圏と同じく19時からであるため、関西では本作の方が先行放送される形となっていた。

題名案の変遷

企画段階のタイトルやネーミングは、渡邊亮徳と平山亨の東映企画陣と、石森章太郎、加藤昇マネージャーらによる石森プロスタッフとのディスカッションの中で生まれていった。題名は末尾に「レンジャー」と付けるまでは決定していたが、頭に何を付けるかで難航した。

当初のタイトル案は「レッド・1」というものであり、各メンバーの名もレッドマスクなどと仮称されていた。そしてその後考案されたのが「ファイブレンジャー」で、メンバーの名称もレッドレンジャーなどとするものだった[4][5]。

しかしこの「ファイブレンジャー」は「理屈っぽい」として渡邊が却下。次に出た「ガッツレンジャー」も却下され、最終的に「5人レンジャー」の「人」を取って、「5レンジャー」の名前が考案され、これにOKを出した渡邊によって、片仮名の「ゴレンジャー」が決定名となった[5]。

これに伴いメンバーの名も渡邊によって日本語に直された[5]。 「モモレンジャー」の名称については、「ピンクレンジャーでは子供向け番組には刺激が強い[6]」として、渡邊亮徳が「果物のモモ、ハートのモモ、ふっくらした女性のモモが、ちょっと不良っぽくていい」と「モモレンジャー」に決めた[7]。

なお、“秘密戦隊”のネーミングは、作品タイトルのみにつけられたもので、本編中には一切登場しない。

番組の特色

変身ヒーロー作品に「戦隊」という要素を取り入れ、かつ、5人のヒーロー(そのうち1人はヒロイン)が最初から登場するということから子供達の大きな人気を集め、結果的に最高視聴率は22%、放映話数も84話という記録を打ち立てる。オンエア時の再放送を含めて2年間はスーパー戦隊シリーズでの最長記録(2012年現在)となっており、未だにその記録は破られていない[8]。人気を支えた理由としては、作劇面で第1話の時点で5人のキャラクターを明確にしたことや、ハードなスパイアクションからギャグ、次回予告にまで使われたなぞなぞネタなどあらゆる要素を盛り込んでいたことなどが挙げられる。戦隊ものでお馴染みの隊員のカラーが、原作を元にしている為唯一アカ、モモなど日本語の呼称になっている。

なお、集団変身ヒーローは実写では本邦初であるが、アニメで先鞭をつけていた『科学忍者隊ガッチャマン』からは、熱血リーダー、クールなサブリーダー、豪快な肥満系の三枚目、紅一点、最年少の男性というメンバー構成が偶然の一致という可能性も全く否定はできないにせよそのまま流用されている。

現在ではスーパー戦隊シリーズの第1作という扱いになっているが、元々シリーズ化する前提で企画されたわけではなく、また本作と次作『ジャッカー電撃隊』は石森章太郎原作のため、『バトルフィーバーJ』以降の東映オリジナル作品とは区別されていた時期もあった。『高速戦隊ターボレンジャー』の第1話「10大戦隊集合 頼むぞ! ターボレンジャー」では当時本作と『ジャッカー』は除外されており『バトルフィーバー』から数えていたため登場しない。解釈はどうあれ、色分けされたマスクとスーツ装着の集団変身アクションというスタイルは今日まで引き継がれていることは確かであり、TV史にもこれだけエポックメイキングとなり得た番組は数が少ない。

主題歌『進め! ゴレンジャー / 秘密戦隊ゴレンジャー』のシングルレコードは番組のヒットにも乗ってミリオンセラー[9](資料によっては42万枚[10])の売り上げを記録した。

本作は石森によって、スパイアクション漫画作品として『週刊少年サンデー』などの少年漫画誌でも連載されていたが、テレビ版のタッチがギャグ路線に脱線していく状況に合わせて、途中からギャグ漫画として180度方向転換し、漫画のタイトルもジャンル変更に合わせて、『週刊少年サンデー』のみ『ひみつ戦隊ゴレンジャーごっこ』に改題された。

「作劇や敵怪人をコミカルに描く」というコンセプトは、本作で美術全般を担当したエキス・プロダクションの前沢範が企画会議で石森に「舞台のショーで見られるような、コミカルで楽しいものにしましょう」と提案して導入されたもの[11]。視聴率は20%を超えるまでになり、吉川進プロデューサーが女子大生のファングループから訪問を受けたほど、男女問わない幅広い支持を受けた本作は、実に二年間のロングラン放映となった[12] 。

後に9作品の戦隊シリーズのメインライターを務めることとなる曽田博久がサブライターとして参加していた作品で、『激走戦隊カーレンジャー』まで足掛け20年の長きに亘り戦隊シリーズの脚本に関わることとなる。また、戦隊シリーズのナレーター役をレギュラーで設けている番組の中で唯一(2012年現在)複数名がナレーターを担当した[13]作品でもある。

本作品では、山陰地方(第38・39・41話)や愛媛県松山市近辺(第60話)などで、本格的な地方ロケを行っている。

登場キャラクター

ゴレンジャー

白浪五人男]]』が「五人揃ってゴレンジャー」の名乗りポーズの原典である ゴレンジャーは国連が設立した国際秘密防衛機構“イーグル”の日本ブロック関東支部に属する特別部隊である。総司令官である江戸川権八の指揮の下、地球の平和を守るために悪の組織“黒十字軍”と戦う。

手始めに日本ブロックを狙った黒十字軍の襲撃で壊滅した、各地支部の生き残り隊員が集められ、レンジャー訓練を施されて[14]、黒十字軍と戦うための特殊部隊に編成された。また、正規メンバーは5人であるが、大五郎のようにイーグル内で選抜されたゴレンジャー予備隊員も存在する。劇中での「ゴレンジャー」の英字表記は「GORENGER」である。

ゴレンジャーの変身プロセスは「転換」と呼ばれる。転換アクションは「ゴー!」というかけ声とともにジャンプして着地する、もしくはその場で回転するだけで完了し、特にアイテムは使用しない。転換時にはゴレンジャースーツから10万ボルトの電圧がかかりこれに絶えるためには強力な精神統一が必要である[15]。メンバーが装着しているブレスレットは通信用で、彼ら以外の一般のイーグル隊員も着用している。

ゴレンジャーの正体は一般には秘密とされるが、第4話の時点で素顔の写真と詳細なプロフィールが黒十字軍の手に渡っている。そのため、怪人が「ゴン」にやって来た際には姿を隠すなどして秘密を守っていた。その一方、映画『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』ではジャッカーのメンバーに不審人物として追われたペギーが「ゴレンジャー証明書」という身分証明書を見せる場面がある。

ゴレンジャーはマント衣装だが、番組開始前の雑誌撮影会では石森がデザインした丈が長いものだった。エキスプロの前沢によると、この撮影会で「バーディー」の実演を行ったところ、火が合成繊維のマントに燃え移ってしまい、すぐに劇中の短いものに変更されたそうである。

ゴレンジャーのメンバーは2代目キレンジャーを含め以下の6人。変身後は名前に対応した色のマスクとスーツを着用しており、アイマスクは取り外すと専用武器に変化する。なお、アイマスクの形自体も専用武器にちなんだものとなっている。

当初のメンバー5人の本名である海城(かいじょう)、新命(しんめい)、大岩(おおいわ)、ペギー、明日香(あすか)の頭文字を繋げると「カシオペア」となり、これは黒十字総統の弱点への伏線となっている(後述)。

集合時の名乗りは、「五人揃って、ゴレンジャー!」。大野剣友会時の、勢ぞろいした五人が右の掌を前に掲げる決めポーズは、殺陣師の高橋一俊が歌舞伎の『白浪五人男』から採ったものである[16]。

{{Visible anchor}} 主人公。ゴレンジャーのリーダーで、イーグル関東支部分隊長の弟。4月4日生まれの24歳。一人称は「俺」。 秘密工作のスペシャリストで、優れた決断力と統率力を持つ義理人情に厚い熱血漢。次第に指揮官としての冷静さと貫禄を身につけていき、時には大人の余裕も見せるようになる。また意外にユーモアのセンスに富み、仲間内での会話では軽妙な遣り取りを交わすことが多い。正々堂々とした立ち振る舞いを好み、状況によっては敵にも情けをかける一方、騙し討ちなどの卑怯な手段を使う者に対しては激しい怒りを見せる。かつてイーグル内のサッカー部でエースストライカーだったため、ゴレンジャーストーム・ゴレンジャーハリケーンではキッカーを務める。第1話の冒頭でイーグル関東支部が黒十字軍の襲撃を受けた際、黄金仮面に分隊長である兄を殺されている。 格闘能力と指揮能力に秀でており、総合能力ではアオレンジャーに分があるものの、見事なリーダーシップでメンバーの危機を救ったこともたびたびあった。 岡田勝によると、変身後のアカレンジャーは、新堀和男が一人で演じた。新堀は、海城役の誠直也と何度もディスカッションをして役作りを行い、誠も「自分のアカレンジャーが変身後にキャラクターとして活きたのは新堀のおかげ」としていて、殺陣担当が変更されて新堀がアカレンジャーを降板した際には、「あのふてぶてしい感じは俺に合ってるから、アカレンジャーはやっぱり新堀のほうがいいな」と漏らしたそうである[17]。 2011年公開の『海賊戦隊ゴーカイジャー』の劇場作品、『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』にも登場。『ジャッカー電撃隊』のビッグワンと共にゴセイジャーを助け、34の戦隊を束ねるリーダーとしてザンギャックに立ち向かった。その数年後ではアカレンジャーキーを通してゴーカイジャーとゴセイジャーを応援し、ゴーカイジャーにゴレンジャーの大いなる力を授けている。 その後の『ゴーカイジャー』最終話でゴーカイジャーからアカレンジャーキーを受け取る。そしてザンギャック本星に向かう彼らを感謝して見送った後、アカレンジャーの姿でその場を去った。 {{Visible anchor}} ゴレンジャーのサブリーダーで、イーグル東北支部の唯一の生き残り。9月8日生まれで、メンバー最年長の25歳。一人称は「俺」。 性格はクールな二枚目。東北支部では射撃などの実戦訓練の指揮官を務めていた分隊長だった。また過去レーサーを目指していたこともあるほどメカの操作、各種乗り物(車両は言うに及ばず、船舶・航空機も)の操縦に長けている。人間嫌いな故にメカを愛するが、意外に子供には優しい一面も持っている。バリブルーン、バリドリーンなどの機長を務めるため、非常緊急出動の要請を受けるまで秘密基地に待機していることが多い。愛煙家であり、物語序盤では喫煙シーンも見受けられた。 一見、斜に構えた冷たい人間のようにみえるが、チームワークを大事にする大人な性格であり、アカレンジャー不在のときはサブリーダーとしての見事な指揮をとることも多く、メンバーからの信望も厚い。加えて仲間思いであり、他のメンバーが危機に陥ったときは江戸川総指令の制止を振り切って出撃しようとすることもあった。海城とは見解の相違で対立することもあるが、アイコンタクトで意思の疎通を図れるほど互いを信頼し合っている。 制作側は番組制作開始当初から、アオレンジャーに宮内洋を据えようとしていたが、宮内は当時レギュラー出演していた『刑事くん(新)』(TBS)の撮影などで多忙だったこともあり、「1人のヒーローの下でヘコヘコ働く下っ端なんて嫌です!」と固辞していた。これは、宮内が未だ誰も見ぬ新シリーズ・戦隊ヒーローの図式を理解していなかったためだったが、東映サイドはもとより原作者石森がどうしてもキザでクールなサブリーダーであるアオレンジャーの配役に宮内を切望し、「アカレンジャーは宮本武蔵、君=アオレンジャーは佐々木小次郎のイメージでやってくれればいいんだよ」と力説し何とか説得、5人の個性を生かしたチームヒーロー物という図式を納得した宮内は、新命をバリブルーンの機長に据えて別撮りで済むシーンを多くすることによってスケジュール面の問題をクリアする目処もついたため、ようやくオファーを受けた。そのため制作側も宮内には非常に気を遣い、OPの登場順でもアオ=新命のクレジットを通常の2番目(アカ→アオ→キ→モモ→ミド)ではなく5番目(アカ→キ→モモ→ミド→アオ)にする、宮内十八番の見せ場の多い素顔のスタントアクションを多くこなすなど、番組内の新命のスタンスが極力海城と同等(それ以上のケースすらある)に近いものになった。 変身後のアオレンジャーは、岡田勝によると中村文弥と中屋敷鉄也が入れ替わりで演じた。中村は主に前期、中屋敷は後期を担当した[18]。 {{Visible anchor}} ゴレンジャーのムードメーカーで、イーグル九州支部の唯一の生き残り。7月15日生まれの23歳。一人称は「おいどん」。ゴレンジャーの男性メンバーの変身前は主に苗字で呼び合っていたが大岩大太は「大ちゃん」と呼ばれている。 力自慢でカレー好きの九州男児(他の4人は、所属していた支部の地域出身であるか明確でないが、大岩に限っては地元九州地方の方言らしき言い回しを用いる)。挿入歌によれば10人兄弟らしい(何番目かは不明)。戦闘時は得意な柔道を駆使して相手を投げ飛ばす、また自身の怪力や頭突きを武器とした格闘戦を挑むことが多い。性格的には純朴で女性や子供にも優しい面が強いがゆえに敵にそこを突かれて策略に嵌り捕獲されることも多い。その一方、精密機械や通信関係のスペシャリストという面もあり、相手を撹乱する作戦ではその実力を発揮する。 カレーに関しては目がなく、黒十字軍の仮面怪人が用意したカレーでさえも我慢できずに食べてしまう(カレーは大岩をおびき出すエサによく使われるが一服盛られていたことは少なく、第9話の痺れ薬入りカレーと第36話で睡眠薬入りのカレーを食べてしまったぐらいだった)。また、江戸川総司令がスナックゴンのマスターとしてカレー教室を開いた際には、習いに来た人達の作ったカレーを大量に食べていた(大岩の表情やセリフから察するにかなりまずかったようであるが、ほぼ完食していた)。スナックゴンでは必ず大盛りカレーを注文し、多いときは同時に4杯を注文して綺麗に平らげていた。それらは(黒十字軍の起こした事件で急遽出動するなどの止むを得ない事情があったとはいえ)ほとんどツケで食べており、マスターの江戸川総司令からは第3話という早い時期から代金を払えとボヤかれていた。 第55話で急遽(他の4人にも事後報告だった)九州支部の教官に栄転するが、第67話で2代目キレンジャー大五郎の殉職を知り再びキレンジャーとして復帰する。 なぞなぞは苦手なようで、太郎や明日香になぞなぞを出されると「何じゃらホイ」とゴンや他の人に振っていつもゴンに馬鹿にされている。 キレンジャーのマスクは、エキスプロの前澤によると畠山の容貌に合わせて丸く作られたとのことである[19]。 {{Visible anchor}} 第55話から第67話に登場。元はイーグル内で選抜されていたゴレンジャー予備隊員だったが、大岩が古巣の九州支部教官に栄転したため成績優秀の大五郎が急遽2代目キレンジャーとなった。一人称は「俺」。 カレーが大好物の大岩に対してあんみつなど甘いものを好み、釣りを趣味とする(第56話より)。相撲が得意な肉弾派で猪突猛進気味の性格。しかしその性格が仇となり第67話で細菌兵器カビカXをカンキリ仮面に奪われてしまい、さらにこれを原因とするパトカーの交通事故で太郎が怪我をしたことに責任を感じ、それを挽回するために1人で戦うもカンキリ仮面が放ったカンキリカッターが腹部に刺さり戦死した。 この大岩交代および復帰劇は、大岩役の畠山麦が舞台出演の関係でスケジュールの都合がつかなくなり、急遽ピンチヒッターが必要になったためである。このため、初登場となった第55話のオープニングにおいては畠山の映像に熊野大五郎/だるま二郎の名をテロップする形となっており、だるまの映像を用いた新オープニングへの差し替えは第56話からとなっている。同時に、ゴレンジャーマシーンが登場するカットが全てスターマシーンに置き換えられた。大岩大太の呼び名「大ちゃん」は熊野大五郎にも受け継がれるが、海城と新命からは「大五郎」と名前で呼ばれることもあった。 {{Visible anchor}} ゴレンジャーの紅一点で、イーグル北海道支部の唯一の生き残り。12月16日生まれの18歳。一人称は「私」。 武器開発と爆発物処理のスペシャリスト。非常に落ち着いた性格で明日香の抑え役に廻ることもたびたびある。女性ながら格闘能力も一般イーグル隊員を凌駕しており、柔道の有段者でもある。他に能なども嗜んでいる。 父がスイス人、母が日本人のハーフであり、挿入歌では弟の存在が語られている。北海道支部時代の上官だった醍醐次郎とは恋仲でもあったが、支部壊滅の際に戦死した。 香水はシャネルの五番。髪型はロングヘアーだが、第8話で変装の際、髪型がショートヘアーになったことがある。 岡田勝によると、変身後のモモレンジャーは小沢章治がメインで演じた[20]。 『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』ではゴレンジャーのメンバーでは唯一変身前の姿でも登場。 {{Visible anchor}} イーグル関西支部の生き残りで、3月8日生まれで、メンバー最年少の17歳。一人称は「僕」。 ゴレンジャーの中ではマスコットキャラクター的な存在で、動物や自然をこよなく愛する。黒十字軍によるイーグル支部襲撃の際、他の4人は攻撃に巻き込まれ負傷しているが、彼だけは支部施設の屋上にある鳩小屋で鳩の世話をしていたため攻撃を免れており、直接の被害は受けていない。若さゆえに血気盛んな面が強い。その性格ゆえか新命からは「坊や」と呼ばれることも多い。格闘能力は高く、持ち味のスピードを駆使して遠近用万能武器ミドメランを使って戦う。 挿入歌によるとなぞなぞが得意なようで、本編でも時々大岩になぞなぞを出している。 岡田勝によると、変身後のミドレンジャーは湯川泰男がメインで演じた[21]。

ゴレンジャーの協力者

{{Visible anchor}}(えどがわ ごんぱち) イーグル日本ブロック・関東支部総司令官であり、ゴレンジャーの創設者。普段は新宿駅そばにあるスナック「ゴン」(第44話でエレキ仮面に襲撃されたことで第45話以降、フルーツパーラー「ゴン」に改装)のマスターをしている。「ゴン」は何度も黒十字軍からゴレンジャー本部の疑惑がかけられ、そのたびに仮面怪人に強襲されるが江戸川は「なんだ?お前達は!?」としらを切り通し、第31話で鉄カン仮面に誘拐されたことを除けば、最終回まで発覚することはなかった。 当初はゴレンジャーの面々にも正体を隠し、声のみで指令を伝えていた。しかし、第2話でマスターの姿のまま大岩を「キ」と呼んだため、大岩に正体を勘付かれてしまう。結局、第3話ではマスターの姿のままゴレンジャーに命令することになってしまい、以後はゴレンジャールームにも姿を見せて直接命令を下すようになった。 戦闘訓練や操縦訓練も受けており、「ゴン」で暴れる黒十字軍の攻撃をかわしたことがある他、第20話ではバリブルーンを操縦する場面がある。 マスターとしても腕は確かで、得意料理はカレー。第37話では料理教室(カレーの作り方)なども開いている。 詰将棋などを趣味としており、それを参考に作戦を考えた事もある。 {{Visible anchor}} 第32話から登場。スナック(フルーツパーラー)「ゴン」で飼われている九官鳥。九州弁を話し、人間と会話ができる。大岩をからかっては面白がっている。 イーグル連絡員 {{Visible anchor}} イーグル連絡員の中では最も長期に亘って活躍した。普段は「ゴン」の店員。主にゴレンジャーのサポート活動が中心で、第37話、第58話ではモモレンジャーに扮することもあった。パイロットとしての訓練も受けており、第66話ではバリドリーン、第67話と第70話ではバリタンクの予備パイロットとして参戦したこともある。第1話から最終回まで登場した唯一レギュラーのイーグル隊員であるが、制服姿は見られなかった(ゴレンジャーは第1話ではクラブ活動中の海城(サッカー)と大岩(柔道)を除いて新命、ペギー、明日香は制服を着ていた)。 総司令やゴレンジャーメンバーからは通常「007」と呼ばれるが、大岩からは戦闘中であっても「陽子ちゃん」と呼ばれている。(彼女も大岩の事は他のメンバー同様「大ちゃん」と呼んでいる。) 008 / 林 友子(はやし ともこ)、009 / 中村 春子(なかむら はるこ) イーグル連絡員のメンバー。 その他のイーグル連絡員(各支部隊員・諜報員) 黒のベレー帽に緑の軍服を着用。ゴレンジャーをサポートする他、科学研究員は新武器の開発も行っている。仮面怪人がイーグル各支部を強襲する際に犠牲になって殉職する者が多い。諜報活動も行っており危険を顧みず黒十字軍内にはゾルダーに扮して潜入することが大半である。しかしほとんどが見破られて仮面怪人の特殊能力の見せしめとなって殉職する。見破られる理由の一つとして、イーグルで用意したゾルダーの衣装が本物のゾルダーと材質が異なることがガンマン仮面の言動から示唆されている(実際そのときにペギーが着用していた仮面は目の部分だけが透けている構造である)。特殊探知機を体にかざされ、黒十字軍の正式構成員でないことを見破られたこともあった。基地に潜入する際に合言葉に引っ掛かり処刑装置の串刺しに遭う者(第55話)、情報を摑んで逃げる際に矢に射られる者、極めつけは毒グモの実験台で白骨化する者まで出し、その任務は過酷を極めた。 加藤 太郎(かとう たろう) イーグル連絡員・加藤陽子の弟。よく「ゴン」に遊びに来ている。第3・12・22・27話では黒十字軍の罠に巻き込まれてしまい誘拐されることもあったが、第47・53話などでは大岩に出題するなぞなぞや発言が事件解決のヒントになることもあった。

黒十字軍

全人類を滅ぼし、地球を我が物とすることを目的とする秘密結社。常に総統の意志が絶対視されている。そのため、仮面怪人の直下で活動するゾルダーも時として、仮面怪人に忠実でないことがある。失敗した者や命令を聞かない者に対しては容赦しない悪の秘密結社らしい一面も見せるが、組織内は意外にアバウトかつアットホームな雰囲気でまとまっている。「軍」を名乗るだけあり構成員の数は相当なものであることや、戦法に比較的統率力が見られる点など、他の悪の秘密結社とは一線を画する組織構成である。組織結成時に先兵として黄金仮面、武者仮面、青銅仮面、ヒスイ仮面、毒ガス仮面は同時登場しており、日本全国のイーグル支部を強襲し、結果としてゴレンジャー結成を決定付けさせた。五人の亡き後はしばらく大幹部制が採られ、日輪仮面、鉄人仮面テムジン将軍、火の山仮面マグマン将軍、ゴールデン仮面大将軍が歴任した。総統が宇宙人とみられることから、その繋がりで「宇宙忍団(「黒十字忍団」)」を結成するなど戦力増備もあったが、総統の死とともに壊滅する。

首領

{{Visible anchor}}(くろじゅうじそうとう) 黒十字軍の首領。カシオペア座方面からやって来た宇宙人とされる。原水爆もよせつけない不死身の肉体を持つ。初期は白い頭巾で素顔を隠していたが、火の山仮面マグマン将軍が任についた際に素顔を現し、その後も顔やマントなど幾度かマイナーチェンジされた。ゴレンジャーをも圧倒する絶大な戦闘力を持つが、カシオペアX(エックス)線というある種の宇宙線が弱点であり、最終話でその弱点を知られ、ゴレンジャーハリケーン・カシオペアで追い詰められ、彼自身が機械生命体であり黒十字城であったことが明かされる。最終的にはゴレンジャーによる爆薬を積んだバリドリーンとスターマシンの爆発によって滅びた。 基本的には冷酷非情な性格ではあるが、意外に寛容な部分もあり、見所がある部下に対しては、失敗をしても罪に問わなかったり、組織内で諍いが起きたときは仲裁役に回り、さらには組織に対して忠誠を示す部下を大いに褒め称えるなど、大組織の首領としての手腕は高い。 第1話からの初代総統を演じたのは安藤三男。エキスプロの前沢代表は、俳優として頭巾で顔の隠れた役柄に不満を持った安藤から個人的に相談を受け、のちに顔の出る衣装を作り、これに応えている。初期の総統は始終腕組みをしているものだったため、安藤の負担も大きく、前沢は腕をピアノ線で吊るように工夫したという。役者の変更とともに総統の性格も変更された。

大幹部

以下の4名が大幹部である。

{{Visible anchor}}(にちりんかめん) 第15話より登場した「アフリカの星」という異名を持つ初代大幹部。アフリカ戦線で連戦連勝の実績を買われ、総統により日本に呼び寄せられた。日輪状の杖を武器とする。勝つためには手段を選ばず、卑怯な作戦を取ることが多い。将軍ではあるが自身の部下は持たず、不利になると共闘した仲間も簡単に見捨てて撤退するため、仲間の仮面怪人と対立することもあった。熱線で敵を攻撃する日輪ファイヤーという必殺技の他にも、サンミラー火炎という鏡仮面との合体技もある。高速移動能力や再生能力も有する。アフリカ戦線では、自ら調合した水分を蒸発させる薬品Z20を使った作戦を得意としていた模様。失敗が続いたために第20話で総統に見限られるが、最後のチャンスを与えられゴレンジャーを罠にかける。処刑されそうになったと見せかけてゴレンジャーの油断を誘い、味方にイーグルの基地を破壊させた上、1度はアカレンジャーを破る。さらにアカ以外の4人を捕らえるが、怒りに燃えたアカの反撃を受け、ゴレンジャーストームで倒された。 {{Visible anchor}} 第20話より登場。ゴビ砂漠から呼び寄せられた「モンゴルの鬼」という異名を持つ2代目大幹部。複数の仮面怪人により構成された「鋼鉄軍団」を率いる。 軍人型の大幹部で、軍服調のコスチュームを纏い、常に副官、またはボディガードと思われるゾルダーを従えている。初登場時に座乗していた車両は、軍用車両を思わせる四輪駆動車。戦いぶりも実力本位の真っ向勝負が多く、初対決でゴレンジャーを出し抜き、古代アトランティスの飛行船を奪取してみせるなど、ゴレンジャーを大いに苦しめる。また、第35話ではコンドラー爆撃隊という一人乗りの小型戦闘機隊を編成しており、黒十字軍の空戦力を高めた功績も大きい。 指揮能力、行動力は黒十字軍の中でも秀でており、部下への信頼、また部下からの信奉も厚いため、鋼鉄軍団は文字どおりの「鉄の結束力」を誇る。自身の戦闘能力も高く、ムチとロケット弾を放つ三つ又の槍を武器とし、眼から破壊光線を放つことも可能。だが失敗が相次ぎ(第35話ではそれを苦にして、自分自身で部下のスチール仮面に銃殺処刑を命じたこともあった)、さらに第42話で地下ミサイル基地をバリブルーンに破壊されたため、総統から火の山仮面マグマン将軍との共同作戦を命じられる。誇りを傷つけられたテムジンはゴレンジャーに最後の勝負を挑む。瞬時に物体を凍結させ吸着する凍結装置を搭載した装甲服によってゴレンジャーストームを2度も防ぎ、バリブルーンを奪いゴレンジャーに特攻を仕掛けるも、アオレンジャーのコントローラーによりバリブルーンの制御を奪われ、さらに機内温度の上昇によって凍結させたストームが解凍されたためにバリブルーンとともに爆死した。その死に様は、黒十字総統をして「天晴れであった」と激賞されるものであった。笑うとき、口元に手を当てる癖がある。 {{Visible anchor}} 第42話より登場。アイスランドのヘクラ火山より呼び寄せられた3代目大幹部。配下に「噴火軍団」を従えている。当初はテムジン将軍との共闘を行うために来日したが、テムジン将軍の死後、本格的に活動を開始する。無敵の移動要塞ナバローンを指揮し、ナバローンを用いた一撃離脱の奇襲戦法と権謀術数でゴレンジャーを窮地に陥れる。常に短い棒のようなものを携えており、頭部の火山を噴火させて火山弾の雨で敵を攻撃する「火の山怒りの大噴火」という必殺技を持つ。ゴレンジャーに次々と作戦を失敗させられた末に、第54話でゴレンジャーと交戦中にバリタンクにナバローンへの侵入を許してしまい、ナバローンの設計図を奪われる。そのせいで総統に見切りをつけられたマグマンはナバローンを率いて最終決戦に挑むが、コーヒーをかけると浮き出てくる特殊設計図を解析したゴレンジャーにより、爆薬を積んだゴレンジャーマシンでの特攻で、ナバローンを破壊される。やむなく自らゾルダーを率いて出撃するもゴレンジャーハリケーン・タマゴを受け、エンドボールが変化した卵を頭のマグマで茹でて食べて爆発、「こぉ〜れは悔しぃ〜!!」と悔しがりの断末魔を残して滅び去る。 {{Visible anchor}} 第54話より登場。棺の中で永い眠りについていたが、総統により目覚めさせられた。黒十字軍において将軍の中の将軍たる「大将軍」の地位にある唯一の仮面怪人であり、精鋭を集めた黒十字軍最大最強の「アフリカ軍団」を率いる。呪術や古代バビロニアの占星術に深い造詣を持つ。常に2名の大斧を持った近衛兵を傍らに従え、自らは先端にドクロのついた棒を常備している。傲慢な性格のため反発を持つ者も少なくなく、軍団の統率には欠けるところがあるが、総統への忠誠心と忠義は軍団随一である。しかしゴレンジャーの妨害により成果はほとんどあげられず、最終話では自らの命を犠牲にしてゴレンジャー基地の場所を突き止めるべく金粉となって果てた。

仮面怪人

破壊活動の指揮をとる怪人たち。第29話の予告によると、階級は「将軍」である。全員主に改造人間と思われるが、明らかにロボット然とした者もおり[22]、一貫したイメージは採られていない。当初は主に、世界各国の民俗仮面をモチーフにデザインされた。中には冗談とも思えるお笑い怪人もいるが、いずれもゴレンジャーが5人揃わなければ打倒が不可能な猛者ぞろいである。

シリーズが進むにつれ題材が拡がり、他に生物、家電製品、日用品、スポーツ用品など様々なモチーフが現れた。中には複合名詞や物質名詞を名乗る者もいる。金属系・メカニック系のモチーフも多い。後期には、見た目や言動など存在自体がギャグとしか思えない仮面怪人(第45話に登場した「剣ザメ仮面」を筆頭とする「ゴレンジャー・ギャグ怪人」)が数多く登場し、怪人が変装もせずに都会の雑踏の中を駆け抜けたり、街角の売店で新聞を買うなど、従来の特撮作品では見られなかった演出がされた。見かけはギャグでも、展開した作戦やストーリーはシリアスなものだった怪人も少なくない。

曽田博久は「ゴレンジャーの怪人を見て怖がる子供はいないでしょう。怪人を観て怖がりたいなら『仮面ライダー』を観ればいいわけですからね」とコメントしていて、怪人のコミカルさは割り切ったものだった。石森の没デザインには「パチンコ仮面」(「チューリップ仮面」、「チンジャラ仮面」の付記あり)というものもあったが、吉川プロデューサーに没にされたという[23]。

仮面怪人には大幹部階級と一般階級がおり、いずれも必ず直属のゾルダーを従えている。ゾルダーに対する扱いはまちまちで、盾にされたゾルダーを守るために攻撃の機会を放棄する者もいれば、彼らを実験台にした科学者に復讐する者もおり、人間爆弾任務を与えるものもいる。「大幹部」の場合は、部下の仮面怪人の力量を見るために実験台にしたり、失脚からの巻き返しのために新将軍を警備中のゾルダーを襲ったり、仮面怪人が指揮する特殊部隊のゾルダーを任務の失敗を理由に部隊ごと処刑したりと、概して消耗品扱いにした描写が多々みられた。

本作の企画書では、仮面怪人は次のように設定されている。

「黒十字軍の仮面怪人は、世界各国の仮面で出現します。それは、それぞれの国の強力な武技を持って奇怪な出現をします。彼らは黒十字軍の戦力パートであり、誘拐、殺人の他にあらゆる謀略・破壊・等々に従事します。彼らはそれぞれの国の武技、すなわち銃技、槍技、剣技、唐手、柔道、レスリングなど、様々な闘技を繰り出します。」

仮面怪人の造形はエキスプロによって行われ、石森のラフスケッチを前澤範が造形用に起こしていた。石森も前澤も同時期に同じスタッフで担当していた『仮面ライダーストロンガー』と差別化しようとの思いがあり、「とにかくコミカルで面白いものを」とのコンセプトを念頭に置いたという。「色彩豊かなゴレンジャーのキャラクターに負けないように」と、前澤はスタッフに「仕上げをとにかく綺麗に」と徹底したと語っている。ゴレンジャーの仮面怪人は顔にギミックのついたものが多いが、これはギミック好きな吉川プロデューサーの直接指示によって加えられたものという[24]。

黄金仮面 第1話に登場したイーグル関東支部を襲撃した仮面怪人。 武者仮面 イーグル東北支部を襲撃した仮面怪人。 青銅仮面 イーグル九州支部を襲撃した仮面怪人。 ヒスイ仮面 イーグル北海道支部を襲撃した仮面怪人。 毒ガス仮面 イーグル関西支部を襲撃した仮面怪人。 鋼鉄剣竜(こうてつけんりゅう) 映画『秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン!』に登場。岩山の牢獄に閉じ込められていた黒十字軍きっての無法者。仮面怪人然とした容貌でありながら「○○仮面」の呼称が与えられていない。性格は凶暴で青竜刀を武器としており、ゴレンジャーのいかなる武器も通じない強力怪人だったが、ゴレンジャー5人全員でエンドボールを蹴り込む新必殺技・爆弾ハリケーンの前に敗れ去った。

構成員

{{Visible anchor}} 一般戦闘員。黒十字軍の最下級の兵士である。常人離れした身体能力を持つが、改造人間であるかどうか劇中明言はされていない。同種の番組の戦闘員によくみられる奇声として「ホイ!」と叫ぶ。「舞台のショーのような楽しいアクションにしよう」との、上述の企画時の申し合わせにより、かなりコミカルな立ち回りがゴレンジャーとの間で繰り広げられた。「ゾルダー」はドイツ語で「兵士」という意味。 全身を黒いタイツに包み、黒いレザーベスト、目の縁取りが付属しているヘッドキャップを装着している。武器は小型の剣、マシンガン、バズーカ砲など。直属の仮面怪人の戦法に従い、特殊な技を体得した者もいる。同種の番組の戦闘員と同じく、ゴレンジャーをはじめとしたイーグル隊員が潜入する際に入れ替わられることが多い。鉄人仮面テムジン将軍配下の黒十字コマンド部隊は軍服を着用している。最初期のマスクはストッキング素材が使われ、目や鼻や口が透けて見えている。1クール放映を超えた頃から、視界が取りやすいよう演技者の眼が剥き出しになった。鋼鉄軍団など、男女の人間態で諜報を行っていたグループもいる。 任務には忠実で、戦闘時は一切逃げず、捕まっても決定的な秘密漏洩はしない。一度アオレンジャーに漏らしたことはあるが、作戦遂行後だった。作戦のための自爆も厭わず、「黒十字軍万歳!」の一声の下、人間爆弾の任務を全うする。 『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』でのゾルダー 劇場版『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』にゾルダーが多数登場する。なぜクライムと組んでゴレンジャーやジャッカーと戦ったかは明らかにされていない。ただし、黒十字軍は滅亡したが殲滅はされていなかったようである。この戦いで登場する黒十字軍関係者はゾルダーのみで、彼らは黒十字軍の命令系統で動いてはいない。 {{Visible anchor}} 第64話より登場したゾルダーの精鋭部隊。「宇宙忍団」という地球外組織の協力を得て結成された。全身真っ黒なのは一般のゾルダーと同じだがベストや仮面がカラフルである。忍者のごとき身軽さと壁をすり抜けるなどの特殊能力を備えている。槍や剣を使った接近戦を得意とする。一般のゾルダーのように仮面怪人とともに任務に携わることはまれである。肉弾戦では一般のゾルダーがやられてしまった後に仮面怪人の合図で登場する。一般のゾルダーは大幹部より直属の仮面怪人に従うが彼らは時に付き従っていたはずの仮面怪人の刺客とも成り得る。タイヤ仮面配下のタイヤ忍団やイカリ仮面配下のイカリ忍団、鉄ヘビ仮面配下の鉄ヘビ忍団のように上司の仮面怪人に合わせた能力を持つ者達もいる。 科学班 特に呼称はないが仮面怪人や特殊装置の製造など科学技術を要する作業に登場する。当初、科学班は俳優が顔出しで演じたが、後に全て白衣を着たゾルダーの姿になった。 足軽隊 剣道仮面の配下の足軽隊は足軽の格好をしており、ゾルダーの衣装を着けず、「ホイ!」という掛け声も出さない。 その他 黒十字軍構成員には俳優が顔出しで演じる軍人もおり、軍帽、軍服を着用している。大幹部送迎時にサイドカーを運転するなどの姿が見られた。

臨時構成員

現状の軍には足りない力を補充するために拉致され、労働強制されている人々。武器の開発に携わる科学者もいれば土木作業に従事する者もいる。用済みとして殺されることがほとんどである。

また、イーグルから寝返って黒十字軍側についた者もおり、劇中で「待遇はイーグルよりもいい」と述べている。作戦のために、黒十字軍に請われたペギーと大岩がゾルダーの姿で黒十字軍団員になったこともある。

{{Visible anchor}} 大量殺戮兵器製造の腕前を買われ、黒十字軍に協力した科学者。数多いた臨時構成員の中でも一際目立った存在。服役中だったが野球仮面の手で脱獄に成功。半ば無理矢理協力を要請され自作の爆弾を提供する。恐らくその腹癒せで野球仮面直属のゾルダーを実験と称して大勢爆死させる。「ゾルダーなんて消耗品だ」と言い放つが、野球仮面に自身の「かわいい兵隊」を無駄死にさせられた恨みを買ってしまい、ゴレンジャーとの戦闘時には空気を読まずに行動した事で結果的に野球仮面の大切な赤バットを新型銃で穴を開ける。そのためとうとう野球仮面を本格的に怒らせ、彼の命令を受けたゾルダーによって銃殺刑に処せられた。 博士を演じた八名信夫は、この出演の後、病気で降板した安藤に代わって黒十字総統に起用される。 {{Visible anchor}} 黒十字軍の女性諜報員。その名のとおり改造人間であるが、仮面怪人やゾルダーのカテゴリーに入らないゲストキャラクター。改造されたことにより黒十字軍の構成員として生きていくしかない旨を語っている。洗脳はされておらず、黒十字軍を裏切ったため処刑された。

他作品での登場

ゴレンジャー、黒十字軍勢力は、本編と関連映画以外にも、近年の東映の他作品に再登場している。

アカレンジャー 2011年放送の『海賊戦隊ゴーカイジャー』の第1話や最終話に登場。また劇場版である『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』(2011年公開)にも登場し、『ジャッカー電撃隊』の行動隊長ビッグワンと共にゴセイジャーを助け、ザンギャック帝国から地球を守るために集まった歴代34戦隊のリーダーとして活躍。また、アカレンジャーキーを通してゴーカイジャーとゴセイジャーを応援し、ゴーカイジャーにゴレンジャーの「大いなる力」を授け、彼らが操縦するロボ「ゴーカイオー」とバリブルーンを合体させた「ゴレンゴーカイオー」が誕生した。 アオレンジャー 『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』にバリドリーンを操縦する姿が一瞬だけ映る。映像は本作の流用である。 黒十字総統 『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』で、歴代のスーパー戦隊達に敗れた者達の怨念によって黒十字王として復活し、宇宙帝国ザンギャックと組んで、冥府神ダゴン、総裏大臣ヨゴシマクリタイン、救星主のブラジラを復活させ、歴代戦隊ヒーロー達と戦った。 野球仮面 第53話に登場した仮面怪人。数ある仮面怪人の一人だが、『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』(2011年公開)で再登場。『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』にも登場。 ゾルダー 『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』に登場。合体戦闘員の一部となった。

ゴレンジャーの戦力

共通装備

ゴレンジャースーツ 5人が着用するイーグル開発の5色の特殊強化服。人間の大脳中枢を刺激してその潜在能力を飛躍的に高め、腕に衝撃吸収装置、膝には体温調節器が備わっているので、爆撃などの激しいショックやどんな気温にも耐える。着用する際瞬間的に10万ボルトの高圧電流が流れるため、彼らのような訓練を受けたメンバーのみが着用できる。この高圧電流に耐えるため、転換の際には精神集中が必要である(第40話、第55話)。歴代戦隊シリーズの中で、変身アイテムを特に使用していないため、変身メカニズムが謎に包まれている。アイマスクには各戦士の個人武器(キ以外)が収納されている。 ニューゴレンジャースーツ 第43話で敵にゴレンジャースーツの情報が漏洩し苦戦を強いられたため、新たに開発された特殊強化服。スーツの外観や転換プロセスは旧スーツと同様であるが、スペックはアップしている。また、キのアイマスクにも専用武器・キーステッカーが収納された。ただし着用時に発生する電流の電圧も15万ボルトに上がっている。

個人武器・技

アカレンジャー レッドビュート アイマスク部分より出現する鞭(基本的に他のメンバーの個人武器も同様)。敵を縛り付けてゴレンジャースーツから2万ボルトの電流を流し込むレッドスパークという技が使える。 ヤリビュート レッドビュートを変形させた投げ槍。日輪仮面との戦いで初使用。 ドリルビュート レッドビュートを変形させたドリルで、腕に装着する。第29話で貨物列車の天井を破るために使用。 アミビュート レッドビュートをネット状に変形させ、捕縛に用いる形態。第39話で岩面仮面戦に使用。 ニューレッドビュート 第43話から登場した、レッドビュートの強化版。先端には各種アタッチメントを装着可能。 レッドビュートパンチ 先端に赤い球体を装着し、打撃武器として使用する形態。初登場がこの形態であるため、これがニューレッドビュートの基本形態と誤解されていることが多い。 レッドハンター(別名:レッドハンド、レッドアンカー、レッドアーム) 第44話から登場した、先端にクランプアームを装着し、捕縛・奪取に用いる形態。 エレキビュート アミビュートに変形させた状態で高圧電流を流し、ゾルダーを一網打尽にする。 レッドビュート6人斬り ニューレッドビュートを一閃させ、6人のゾルダーを一度に倒す技。 シルバーショット アカが右腰にさげている麻酔銃。第35話では信号弾を発射していた。 オートコントローラー レッドスターの小型自動操縦装置。音声とリモコン操作により、レッドスターの無人操縦が可能。第79話でスケート仮面に足を凍りづけにされた際、窮地を脱するために使用。 レッドキック サッカーで鍛えた脚力を生かしたキック技。変形技の三段跳びレッドキックもある。 レッドパンチ アカレンジャーのパンチ技。
アオレンジャー ブルーチェリー アオの個人武器。百発百中の精密度を誇る弓。エッジ部分は剣としても使用可能。第1話では「アーチェリー(アオチェリー)」、第2話では「ブルーアーチェリー」と呼ばれていた。連続撃ちの連続ブルーチェリー、矢の方向を変えるスピンシュート(虹仮面に使用)、一本の矢を空中で三本に分裂させるトリプルブルーチェリー(分身した大ナタ仮面に使用)といった技がある。第31話では鉄カン仮面の頭部にリールを取り付け、ゴレンジャーストームを敵の頭に貼り付けるためのリール巻き戻しチェリーを使用した。 チェリーミサイル ブルーチェリーの矢の先端に、モモの持つ高性能小型爆弾を付けて射る。別名ブルーアローミサイル。主に敵のメカなどを破壊するために使われ、武者仮面のロケット、ドクロ仮面の棺桶、砲丸仮面の砲丸ライナー、第37話で逃げる秘密結社ブラックホールの車、第39話の重力装置を破壊した。オープニングに毎回登場しているので、登場回数の割に印象は強い。 ブルー回転アタック 連続で前転しながら敵に接近し、手にしたブルーチェリーの矢を敵の首筋に突き刺す。砲丸仮面の砲丸ライナーを封じるために使用。 ウルトラブルーチェリー 第43話から登場した、ブルーチェリーの強化版。弓に丸い装甲版が装着され、命中精度や連射性も向上した。ウルトラブルーチェリー連続射ちが使える。矢の先端にアタッチメントを装着可能で、陽子の母の形見であるダイヤモンドを付けたダイヤモンドヘッド(体の硬い蛇口仮面に使用)、とりもちブルーチェリー(鉄ワナ仮面に使用)といったバリエーションがある。 オートコントローラー バリブルーン、バリドリーンの小型自動操縦装置で第39話、第42話、第47話、第48話、第51話などで使用。音声とリモコン操作により、バリブルーン、バリドリーンの無人操縦が可能。 ブルーキック 虹仮面と鉄カゴ仮面に使用した飛び蹴り。ジャンプして、敵集団に6連続キックを放つ六段蹴りもある。 避雷針 ベルト横のスイッチを押すと、頭から避雷針が出てくる。八ツ目仮面の八ツ目ショックを空中に放電させた。
キレンジャー YTC(ワイ・ティー・シー) キ専用の高性能無線機でYellow TransCeiver(イエロートランシーバー)の略。さまざまな周波数の電波や音波を発信でき、主に妨害電波や不快音波で仮面怪人にダメージを与えるために使用される。36話では0.033メガサイクルの超低周波光線を発して空飛ぶ軍艦を破壊した。磁力コントローラーをセットすることも可能で、歯車仮面の水爆の起爆装置を狂わせた。 キーステッカー 第43話から登場した、伸縮自在の棒。YTCに代って装備したため、無線機としての機能も付加されている。先端に拳形のアタッチメントが付いており、これはグー・チョキ・パーに変形する。当初は柄に矢尻のようなものがついていた。第55話でゾルダーを10人まとめて投げる十人投げという技がある(ただし、映像では7人しか投げていなかった)。 キーモクギョ キーステッカーを木魚のバチくらいの長さに変形させたもの。これでゾルダー達の頭を連続で殴りつける鉄拳ドレミ打ちという技がある(殴る際にはド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドの効果音が入る)。 メガトン頭突き キレンジャーの得意技。空中から飛び込み頭突きを決める。 バーディーと併用することで高速で頭突きをする阿蘇山頭突きもあり、こちらは第30話で鉄の箱から脱出するために使用。本編では、メガトン頭突きのことを阿蘇山頭突きと呼ぶことがある。 阿蘇山投げ(あそざんなげ) 柔道の得意なキレンジャーの投げ技。キレンジャーは投げ技が豊富で、巴投げの要領で何度も回転して相手にダメージを与える阿蘇山車、肩にかついで放り投げる阿蘇山大噴火、敵にさば折りを食らわせた上で放り投げる桜島大噴火という技もある。 阿蘇山落とし ヒッププレスを食らわす。 阿蘇山キック 全体重をかけた強力なキック。 阿蘇山絞め 敵を両手で絞め付ける。第24話で使用。
モモレンジャー イヤリング爆弾 モモの個人武器で手榴弾。「モモ爆弾」・「ピンク爆弾」とも呼ばれる。フェイスマスクについているハート型のイヤリングをはずし(これで安全ピンが抜ける)、「いいわね? いくわよ!」のセリフとともに敵に向かって投げつける。鉄カン仮面には、敵の周りを爆風で取り囲むネズミ爆弾を使用した。 モモミラー ハート型の鏡。太陽光線を反射して目くらましにしたり、敵の光線や炎を反射することも可能。脳波感知機の機能も持っている。鉄グシ仮面戦ではモモミラー火炎返しで鉄グシファイヤーを反射した。鏡仮面戦ではミラーを巨大化させてサンミラー火炎を反射した。 モモカード 第43話から登場した、ハート型手裏剣。複数に分裂して、敵集団を一度に攻撃できる。 モモセセリ 蝶形の小型偵察機。ペンダントヘッドにモモカード2枚を合体させて使用する。第46話、第51話で使用。
ミドレンジャー ミドメラン ミドの特殊合金製ブーメラン。投げることはもちろん、直接敵に斬りつけることも可能で、この戦法はミドメランカッターと呼ばれる。改造による強化が可能で、舟耳仮面戦では両端に鉤爪を付けた改良ミドメランを、カミソリ仮面戦では途中で大量に分裂させるスーパーミドメランを使用した。鉄グシ仮面戦ではミド自らが回転しつつミドメランを放つ技回転ミドメランを使用したが、弾かれた。小さな隠しポケットが付いており、第24話でその中に機密カードを隠している。 ニューミドメラン 第43話から登場した、ミドメランのバージョンアップ版。 ミドパンチャー ニューミドメランが変形したスリングショット。鉄板も貫通する弾丸を放つ。発射後に弾丸を巨大化させることも可能。 ミドキック ミドレンジャーの得意とするキック技。空中二段蹴りのダブルキック、ゴールデン仮面大将軍に使用したミド矢車キックというバリエーションがある。

必殺技

ゴレンジャーストーム モモレンジャーの用意するバレーボール型爆弾をモモからキ→ミド→アオの順番に蹴っていき、最後にアオからのパスをアカが「フィニッシュ!」の掛け声とともにキックして敵にぶつけると大爆発する。岡田勝によると、「キックが入るが、イメージはバレーボール」[25]。 キとミドの蹴る順番が入れ替わったり、モモ→キ→アオ→ミド→アカの順に蹴ることも数回あった(第8話、第9話、第11話、第12話、第21話、第22話、第31話、第35話、第36話、第40話)。第9話からボールの色がパスされた人に合わせて変わるようになり、アカレンジャーにパスされるとスパイクが生えるなどの強化が施された。必ずしもゴレンジャー全員が揃う必要はないらしく、第13話ではモモ→キ→アカの順で3人だけが使用するシーンも見られる(この場合は単に「ストーム」と呼ばれ、威力は弱くなる)。第23話ではバーディーで飛行しながら空中でパスやシュートを行う空中ゴレンジャーストームを使用した。 設定上モモレンジャーがその場で組み立てて出していることから、敵に応じた改造も可能で、角仮面戦では爆弾の中から子爆弾が現れるゴレンジャーストーム親子爆弾による時間差攻撃を使用している。 ゴレンジャーストーム・ニューパワー作戦 第27話から登場したゴレンジャーストームの強化型。ボールが敵の弱点や習性に応じて変化する。第35話ではスチール仮面戦にミドレンジャーのミドメランを、第37話ではアカレンジャーのレッドビュートを組み合わせて使用することもあった。 ゴレンジャーハリケーン 第43話からニューゴレンジャースーツへの変更に伴い登場した、ゴレンジャーストーム・ニューパワー作戦の変化能力を最大限に引き出したラグビーボール型爆弾。岡田勝によると、「イメージはラグビー」である[26]。 使用するボールは「エンドボール」と呼ばれ、繰り出し方も変わり、当初はモモがジャンプしてエンドボールを取り出し全員が横一列に並び、アカの「ゴレンジャーハリケーン・○○(変形するものの名前)」・「アタック!」の掛け声を合図にモモからキ→ミドへとパスした後ミドからのパスをアオがジャンプして受け取り(右手のみの場合と両手の場合あり)右手で地面に押さえ「アカ、クラウディングトライだ」(第56話ではファイヤーキック)と声をかけ、アカが「OK」と返してから、アオが押さえているエンドボールをアカが「エンドボール!」の掛け声とともに片足で蹴りこむようになった。 このボールも敵に応じた改造が可能で、第53話や第61話などで改造されている。 また、当初はゾルダーを全員倒さないうちに繰り出されており、ラグビー競技のようにゾルダーを掻き分けながらボールをパスするシーンが見られる[27]。ハリケーンを繰り出す前の、中腰になって片手を前に出すポーズは、殺陣師の岡田勝がやくざの仁義を切る際の「おひかえなすって」のポーズを採り入れたもの[28]。 第72話からはさらに繰り出し方が変わり、全員が縦一列に並びモモが横回転してエンドボールを取り出し、アカの「いくぞ!」の掛け声を合図に全員がジャンプをして、モモが「ゴレンジャーハリケーン・○○(変形するものの名前)」と言う、モモ(空中に置く)→ミド(蹴る)→キ(ヘディング)の順でパスされ、キからのパスをアオが両手で受け取り地面に押さえアカが両足で蹴りこむように変更された。受け答えは「ゴレンジャーハリケーン・○○(変形するものの名前)」と言うのがアカからモモに変わった以外はほぼ同じ。 「ゴレンジャーストーム」同様、こちらもボールが敵の弱点や習性に応じて変化するが、その内容は次第にギャグ色の強いものになり(例:機関車仮面は石炭、トサカ仮面は入れ歯、アバラ仮面は鶏がらスープなど)、それを受けた怪人のリアクションもエスカレートしていった。幹部である火の山仮面マグマン将軍ですら例外ではなかった(マグマン将軍の項を参照)。 ゴレンジャーハリケーンの変則使用例 第45話と第53話では、アオからパスされたエンドボールをアカが投げてとどめを刺すこともあり、第53話では野球仮面に打ち返されて失敗している。第43話、第48話、第55話、第71話でモモ→キ→ミドとパスした後、時々アオへパスを出しミドへパスを返す場合もあった。第53話での野球仮面への2回目の攻撃時のみモモ→ミド→キ→アオ→キ→アカと渡った。このとき、ミドへパスされた時点でエンドボールは野球のボールへ変化しており、捕手役のキに投手役のミド、アオ、アカが1球ずつ投げて野球仮面から三振を取ってとどめを刺すという演出だった[29]。また、第79話ではスケートリンクを使いアイスホッケーのようにスティックでパスを出しており、この際はモモ→アカ→モモ→ミド→キ→アオ→アカとパスを出しアカの出したパスをアオが両手で受け取り芝生部分に押さえアカが蹴りこんでいる。 第60話の妖貝仮面戦でミドがゾルダーの妨害を受けてパスに失敗。このとき、モモが予備のボールを出し、キを経由せず直接ミドにパスをしたが、爆弾の必殺効果は変わらなかった。このときの失敗で海に落ちたエンドボールを、第61話で牛靴仮面が回収して黒十字ハリケーンの素材にしたことがある。ただし、実際はゴレンジャーが先回りして偽物とすり替えていた。 また、最終回のみモモが取り出したエンドボールをアカへ渡し、アカが「ゴレンジャーハリケーン・カシオペア」と言った後モモへパスを出した。以降のパスは後期と同様だが映像が撮り直されている。 映画版でのゴレンジャーハリケーン 映画『秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン!』(1976年)では、モモ・ミド・アカの三人のみによるゴレンジャーハリケーンを使っているが、鋼鉄剣竜に破られている。最終決戦では5人それぞれが1発ずつエンドボールを持ち、一斉に蹴り飛ばす爆弾ハリケーンという技で、鋼鉄剣竜を倒した。 『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』(1978年)では、ジャッカー電撃隊との合同作戦としてゴレンジャーハリケーン・ビッグボンバーという必殺技が使われている。これは前期のパス回しでアカが蹴りこんだエンドボールをビッグワンが受け取りビッグボンバーの弾丸と一緒にビッグボンバーに充填し発射するものであった。 他番組でのゴレンジャーハリケーン 『海賊戦隊ゴーカイジャー』第1話ではゴレンジャーにゴーカイチェンジしたゴーカイジャーがゴレンジャーハリケーン・ゴミ清掃車を使いゴーミンを一掃した。『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』でも、野球仮面との戦いで何パターンか使用している。

その他の合体技

ゴレンジャーチャージ 第5話で使用。心臓が停止しているミドに対し、4人が右手を掲げてそれぞれの色の光線を放ち、復活させた。 ゴレンジャーサークル 敵を囲み、一瞬にして位置を入れ替わることで敵を混乱させる。青スジ仮面に使用。 不意打ちキック 眼鏡仮面のスローモーションメガネを破るために使用した技。アオレンジャーの合図とともに、キレンジャー以外の4人が敵の頭上に飛び蹴りを食らわす。キレンジャーは敵の股間目掛けてスライディングで頭突きする不意打ち頭突きを使用した。

ゴレンジャーの使用マシン・メカ

通信機 ゴレンジャー全員が腕に付けている、ブレスレット型の通信用アイテム。後の戦隊の通信機とは異なり、変身機能は備えていない。 キーカード ゴレンジャー全員が所持しているスティック状のアイテム。5つ揃えて赤・青・黄・ピンク・緑の、星の順番どおりに並べるとベルトバックルにもあしらわれているゴレンジャーのシンボルマークになる。第1話では、「ゴン」に集合した時点では素顔での面識がなかった5人が互いの正体を確認するために使われたほか、ゴレンジャルームのドアの鍵としても使われている。 バーディー ゴレンジャー全員のベルトの両脇に付いている小型ロケットブースターで、これによりゴレンジャーは飛行可能。バリブルーンから飛び降りる際にも使用。メンバー全員が強化服のみで空を飛べる戦隊は、ゴレンジャーとジェットマンのみである(他の戦隊も飛んでいる描写があるが、合体技使用時にエネルギー源による補助や高所からのダイビング攻撃)。横向きに付いており、引き出してノズルを下に向けるだけで点火・噴射が始まる。 ゴレンジャーマシーン ゴレンジャー隊員が使用する陸上戦闘・追跡用の特殊バイク。ブルーマシーン、グリーンマシーンはサイドカーを切り離せる。動力源はリチウムエンジンで、これによってゴレンジャーマシーンは空気のあるところならば半永久的に走ることが出来る。また、高性能コンピューターによる自動走行も可能。第54話では、黒十字軍のナバローン要塞を破壊するために爆薬を積んで特攻、要塞もろとも大破した。 レッドマシーン アカレンジャー専用バイク。最高時速は300キロ。レーダー探知機や通信装置、イオンジェットによる急加速装置などを搭載している。ベース車はスズキGT750。 ブルーマシーン アオレンジャーとキレンジャーが乗るサイドカー。運転は主に新命(アオレンジャー)が担当、新命がバリブルーンでの別行動も多いため、大岩(キレンジャー)もしくはペギーが単独で運転する事も多い。最高時速は250キロ。基本装備はレッドマシーンと大差ないが、高速走行時における安定性に優れている。 グリーンマシーン ミドレンジャーとモモレンジャーが乗るサイドカー。運転は主に明日香(ミドレンジャー)が担当、明日香不在時や待機時にはペギーが単独で運転する事もある。最高時速は250キロ。ベース車はブルーマシーンと同じスズキGT380。

「バリブルーン」、「バリドリ-ン」は、新宿西口駅前の通風口(手前)から発進するという設定

バリブルーン 全長:42m / 重量:84t / 最高速度:マッハ0.98 ゴレンジャーの空中要塞でもある垂直離着陸可能な飛行戦艦。犬をモチーフとしたデザイン。浮力発生用として左右翼端に大型2基、推力発生用として尾部に小型2基、合わせて4基のプロペラで飛行する。爆撃機と戦闘機双方の能力を持ち合わせ、給油無しで世界一周も可能という驚異の航続距離も誇る。主に新命明によって操縦されるが、新命不在のときは他のゴレンジャーや江戸川総司令,007なども緊急の場合には操縦することもある。しかし操縦は非常に難しく性能を全て引き出せるのは新命のみで、さらに補助的な武器発射は新命の手に余るときもあり、本来はそれらを担当するサブパイロットがいるのが好ましい(主に大岩が担当)。後継機バリドリーンも同じである。様々な救助用メカや攻撃兵器を使ってゴレンジャーを支援する。主な武器はパワークレーン、ロケット砲、第28話と第42話で使用したドリルミサイル、第36話で使用したバリネット。他にも、救助ホース、フックワイヤー、マジックハンド、索敵カメラのスカイ(またはバリ)スコープ、煙幕のブルースモーク、第26話で使用した集音マイク、青スジ仮面の吹き矢を吸い付けたウルトラマグネット、第37話で水爆ミサイル搭載のコンドラーを凍結させた凍結噴射装置といった装備がある。第42話で鉄人仮面テムジン将軍を乗せて爆発四散した(テムジン将軍の項を参照)。 バリドリーン 全長:50m / 重量:95t / 最高速度:マッハ1.1 バリブルーンが失われたあと、第42話のラストシーンで初登場した、バリブルーンに代わる新型の空中要塞。鳥をモチーフとしたデザイン。操縦は引き続き新命明が行うほか、オートコントローラーによる自動操縦も可能。第50話で江戸川総司令によってコンピュータが設計し、設計図は処分されていたことが明らかにされた。主な武器は機体下部に搭載されたバルカンミサイル砲・スカイロック、スカイミサイル、両翼の爪を発射するスペースウィング。他にも、第69話で使用した人工雲、プロペラシェーブ、小型ムービーカメラを装備している。バリタンクやバリキキューンを搭載し、前線に輸送する。 最終話で黒十字城とともに爆発四散したが、映画『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』で復活、登場した。 バリタンク 全長:13m / 重量:9.5t / 最高速度:100km/h バリドリーンとともに第42話より登場した万能6輪戦車。地上はもちろん、地底、海底を走行することも可能。最高搭乗人数は六人。主な武器は車体前部の二門の機銃と、上部の巨大アーム・ハンドジャイロ。このアームは敵を引き裂くジャイロカッターとして使えるほか、回転させジャイロコンパス(別名:ジャイロスクリュー)として地中に潜ることも可能。アームは第64話で改良されて以降、テンフィンガーと呼ばれるマジックハンド状のものになり、仮面怪人を掴んで放り投げたりしていた(地中に潜るときはハンドジャイロに戻っていることもある)。他にも、第45話の潜望鏡と魚雷ミサイル、第54話の消火装置と地中ミサイル、第55話で崖を登るために発射したアンカー、バリネットなどを装備。第61話では牛靴仮面の黒十字ハリケーンを無力化するための大型吸引装置を装備した。 隊員ヘルメット 第43話より登場した、転換前のマシン操縦の際に着用される特製ヘルメット。左右にゴレンジャーのマークがありゴーグル部分には転換する戦士の顔模様と番号が付いているのが特徴。防弾能力は折り紙付きで、機関銃で撃たれても弾丸を平然と弾き返す。 スターマシーン 第55話より登場した、ゴレンジャーマシーンの後継車両(設計案は第52話で語られている)。第三次防衛計画の一環として開発された。動力源は旧マシーンと同じリチウムエンジン。最終話ではゴレンジャーマシーン同様、爆薬を積み込み黒十字城に突入、これを破壊した。爆破直前のシーンは第54話のゴレンジャーマシーンの映像が使い回されている。ベース車は三台とも旧マシーンと同じである。 レッドスター アカレンジャー専用の新型バイク。強固な壁も打ち破る特殊超圧鋼で作られており、フロント部から機銃掃射を行う。第62話ではアバラ仮面のアバラ絞めで崖から転落してしまい大破するが、すぐに修理されていた。最高時速は350キロ。オートコントローラーによる自動操縦が可能。 ブルースター アオレンジャーとキレンジャーが乗る新型サイドカー。運転は主に新命(アオレンジャー)が担当するが、第67話や第68話ではペギーが運転していた。最高時速は300キロ。 グリーンスター ミドレンジャーとモモレンジャーが乗る新型サイドカー。運転は主に明日香(ミドレンジャー)が担当する。フロントから消火剤を噴射する。最高時速は250キロ。 バリキキューン 全高:5.5m / 最高速度:100km/h 第69話より登場した気球型飛行メカ。レーダーに引っかかることなく、いかなる場所にも離着陸できる。両側には鎖付きマジックハンドのバリハンドと鎖付きのクチバシハンド(本編では「クチバシ」と呼称しているが、第72話ではモモレンジャーはクチバシハンドと言っていた)を装備している。他にも、煙幕のスモークバリアと機関銃のバリマシンを装備している。

黒十字軍の戦力

アトランティス号 第21話より登場。古代アトランティス帝国によって製造されたが、その破壊力でアトランティス大陸を滅亡させたとも言われている悪魔の飛行船。日本の富士山麓に隠されていたが、鉄人仮面テムジン将軍が隠し場所を記した地図の半分を入手。残り半分の地図は清水博士が持っていたが、息子を人質に取られた為、黒十字軍に協力。清水親子はゴレンジャーに助けられたが、アトランティス号は黒十字軍の手に落ちた。鉄人仮面は富士火山帯の地下に水爆を仕掛け、日本を沈没させて第二のアトランティスにする「アトランティス計画」を立案し、アトランティス号はゴレンジャーへの陽動作戦に利用されるが、第23話で乗っていた針金仮面と共に空中ゴレンジャーストームによって爆散した。武器はミサイル。 コンドラー 第35話より登場。黒十字総統がバリブルーン打倒のため、ナスカ高原から呼び寄せた小型戦闘機。自転車に蝙蝠状の主翼を付けたようなフォルムの1人乗り軽戦闘機である。武器はコンドラーミサイルと、2基の爪状アーム。基本的にゾルダーが操縦するが話によってはその回の仮面怪人や大幹部自らが搭乗することもある。バリブルーンと対戦すると必ず一機だけ撃墜されて基地へ帰るのがパターンである。 バットラー 第64話より登場。黒十字城の完成とともに導入された空中戦艦。艦首に固定式6連装砲を装備。コンドラーの母艦機能も持ち、共にバリドリーンを攻撃する。その他に空中機雷なども装備。初登場時にはバリドリーンを不時着に追い込むなどしたが、その後はスペースウィングによって撃墜されることが多い。 黒十字装甲車 第47話より登場。直径200ミリ以上の巨砲を装備し、バリドリーンなどへの対空兵器としても活躍した。 移動要塞ナバローン 第42話より登場。火の山仮面マグマン将軍が操る巨大要塞。上部は岩山に偽装されており、地中に要塞の本体を潜ませ、移動する。戦闘時には上部の岩山部分を展開させて、多数のナバロン砲で攻撃する。敵からの攻撃を受けた際に備えあらゆる部屋を切り離せる機能を持つが、それが仇となって設計図を奪われゴレンジャーマシーンの自爆攻撃によって司令室と動力室、武器倉庫を破壊され、大爆発した。 名前の由来は「ナヴァロンの要塞」で、第42話でキレンジャーが「はて、どっかで聞いたような名前たい」と言っている。 黒十字城 第64話より登場した黒十字軍の移動要塞。多数のバットラーやコンドラーを搭載し自らも飛行可能。バリドリーンの数倍の大きさをもち、反重力砲やウルトラ光線で攻撃する。防御も完璧で、あらゆる攻撃をバリヤーによって弾き返す。後期は黒十字軍の本拠地として使用され、黒十字城・バットラー・コンドラーの黒十字軍戦略航空部隊は、イーグルとゴレンジャーを苦しめた。万一の危険に備えてダミーが数機存在するが、その実態は驚くべきものであった。最終話で、バリドリーンとスターマシーンの自爆攻撃を受け大爆発した。 移動車両 主に「ゾルダー」の輸送用として「トヨタ ダイナ」「三菱 キャンター」が使われた。サイドカーも使われ、仮面怪人や大幹部移動時の他、実戦に投入された。 ツタンカーメン号 第55話に登場。大耳仮面によって指揮される飛行船。スフィンクス型の基地から発進し、猛毒細菌を空中散布する「ツタンカーメンの呪い計画」を行う。バリドリーンのスペースウィングによって宇宙空間に運ばれて爆破された。

他作品での登場

ゴレンジャー、黒十字軍両戦力とも、本編と関連映画以外に、近年の東映の他作品に再登場している。

バリブルーン 『199ヒーロー大決戦』では「玩具に人々の思いが宿って実体化した」という形で登場。ゴレンジャーの大いなる力としてゴーカイオーと合体してゴレンゴーカイオーとなった。本作ではバリドリーンのスカイミサイルらしきミサイルを搭載している。尚、バリブルーンが新作劇場版に登場したのは初めてのことである。次作『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』や本編50話にも登場。 バリドリーン Vシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーvsスーパー戦隊』にアカレンジャーのマシンとして登場。操縦は以前と同じように新命が務めた(バンク映像)。スカイエース、バトルシャークとともにブランクを感じさせない戦闘力で歴代戦隊メカ総攻撃の先陣を切り、ガオレンジャーを援護した。 黒十字城 『スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』に、巨大な多脚移動要塞に変更されて登場。

組織・施設

国際防衛機構イーグル イーグルとは、国際防衛機構を意味する「EARTH GUARD LEAGUE」の略式名称で、頭文字を取って"イーグル"と呼ぶ。国際的に暗躍し、全人類の抹殺をもくろむ黒十字軍の侵攻を食い止めるべく、国連が設立したゴレンジャーチームを擁する国際的平和組織の秘密防衛機構である。スイス・ジュネーブに本部を持ち、世界各地に10ブロック(中近東、北アメリカ、東南アジア、中央アジア、オーストラリア、アフリカ、ヨーロッパ、南アメリカ、アメリカ、日本)のガードサークルを設定し、それぞれの地区における指揮・統括は、総司令によって担われる。ゴレンジャーが所属しているのは、日本ブロック関東支部。日本ブロックは、黒十字軍の総攻撃に遭って一時は壊滅状態に追い込まれたが、対黒十字軍専門チームであるゴレンジャー隊の新規編成と共に、新しく生まれ変わり、組織全体の活動に一切の支障をきたさなかった。その日本ブロックを指揮するのが、江戸川総司令であり、その本部は東京の副都心・新宿の地下に設けられている。新宿にあるスナックゴンの地下100メートル、そこがゴレンジャーの基地であると共に、イーグルの本部となっている。軍事機構として、各地にコンビナートや各研究機関、発電所などを擁しており、科学施設は日本各地に存在している。 イーグルの各施設に入るには、必ずレントゲンチェックが行われ、敵の侵入を防ぐためのシステムが装備されている。
【イーグル6の規律】 1.隊員は、心と身体を鍛えよ 1.隊員は、友情と団結を忘れるな 1.隊員は、命令には絶対服従せよ 1.隊員は、勇気と決意を持って、日々活動せよ 1.隊員は、通信と情報報告の任務を決して怠るな 1.隊員は、世界の正義と平和、そして自由の為に、命を賭けて最後まで戦いぬけ
スナック・ゴン ゴレンジャーの基地兼イーグルの日本本部は新宿駅西口付近にあるスナック「ゴン」の地下100メートルにあり、隠し通路からエレベーターで降りると指令室「ゴレンジャールーム」にたどり着く。ゴレンジャールームの入り口には5人が持つキーカードをセットするスペースがあり、第1話ではキーカードを揃えるとドアが開く描写がある(一足先に来ていた新命を指して大岩が「一人足りないぞ」と指摘、海城が「いいんだ」と返す。全員が揃う事により、ベルトバックルにもあしらわれているゴレンジャーのシンボルマークが完成する)。ゴレンジャーマシーンやスターマシーンで出動する際は、ゴレンジャールームに隣接する地下ガレージから新宿駅西口のロータリーを通って地上に出る。バリブルーンおよびバリドリーンは、通気口に模したシークレットポートから発着陸を行なうようになっている。 最終回で黒十字城の東京大空襲により、ルームごと壊滅してしまった。

キャスト

レギュラー・準レギュラー

声の出演

主なゲスト出演者

カッコ内は出演話数。

スーツアクター

{{出典の明記}} 66話までは大野剣友会が、67話以降はジャパンアクションクラブ(JAC)がアクションを担当した。

スーツアクターがJACに変わってからは、殺陣に器械体操を取り入れたものが多く起用された。

新堀和男によると大野剣友会時代のベストメンバーは「アカ・新堀、アオ・中屋敷、キ・前田、モモ・栗原、ミド・中村」とのことであるが、実際にこの組み合わせが実現したのは1,2回程度だという[32]。

大野剣友会 (1 - 66)

ジャパンアクションクラブ (67 - 84)

スタッフ

視聴率

いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区。2011年現在、スーパー戦隊シリーズの視聴率としては史上最高記録。

音楽

主題歌

オープニングテーマ

「進め! ゴレンジャー」 作詞:石森章太郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、堀江美都子、コロムビアゆりかご会 子門真人と大和田りつこによるカヴァー・ヴァージョン(コーラスはヤング・フレッシュ)が存在する。

エンディングテーマ

「秘密戦隊ゴレンジャー」(第1 - 63話) 作詞:八手三郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、こおろぎ'73[40] 番組名がEDのタイトルに使われたため、OPと混同されることがある。 子門真人によるカヴァー・ヴァージョン(コーラスはザ・ブレッスン・フォー)が存在する。 冒頭の「バンバラバンバンバン」スキャットをフィーチャーした「スーパー戦隊バンバラバン」という宙明節メドレー曲がのちに作られた(歌:こおろぎ'73)。 「見よ!! ゴレンジャー」(第64 - 84話) 作詞:石森章太郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、こおろぎ'73、ウィルビーズ メイン・ヴォーカルのささきいさおの担当部分にはメロディーがないため、厳密には歌唱ではなくナレーションで参加していることになる。メロディーがあるのはバックコーラス部分のみである。歌詞は第64話から第68話までは3番が使用され、バリキキューンが登場した第69話からは1番に変更された。また第67話まではテロップが「秘密戦隊ゴレンジャー」のままだった。

※EDが放送途中で変更されたのは、この作品と『太陽戦隊サンバルカン』のみ(EDのバージョン違いや特定話数(クリスマス、総集編、最終話など)のみのED、期間限定のEDなどは除く)。なお、『秘密戦隊ゴレンジャー』はバトルシーンでも使用された。

挿入歌

「とべ! バリブルーン」 作詞:赤井圭 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、こおろぎ'73 「青い空からアオレンジャー」 作詞:石森章太郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお 「ナゾナゾのミドレンジャー」 作詞:赤井圭 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、堀江美都子、コロムビアゆりかご会 中盤の予告編BGMとして使用された。 「進めゴレンジャーマシン」 作詞:吉井勝 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、こおろぎ'73 「花のモモレンジャー」 作詞:田中守 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:堀江美都子 「悪魔の黒十字軍」 作詞:土井信 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:こおろぎ'73 「ゴレンジャーストーム」 作詞:石森章太郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、堀江美都子、こおろぎ'73 「ゴレンジャー絵かきうた」 作詞:石森章太郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:堀江美都子 「おいどん大喰いキレンジャー」 作詞:赤井圭 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会 「赤い力だアカレンジャー」 作詞:田中守 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお 「ゴレンジャーがやってくる」 作詞:八手三郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、ザ・チャープス インストゥルメンタル版が主にゴレンジャーハリケーンのシーンに使用された。なお、インスト版は2種類存在することが確認されているが、これまでに商品化されたのは劇中未使用のものであり、実際に使用されたバージョンは現在音源が行方不明になっている。 「バリドリーンの歌」 作詞:上原正三 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、こおろぎ'73 第42話ラストのバリドリーン初登場のシーンで初使用。以降、バリドリーン出撃のシーンに頻繁に使用されている。歌詞2番はバリタンクを歌ったものであるため、バリタンクのシーンでも使用。後半の予告編BGMとしても使用された。 「戦いおわって」 作詞:八手三郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、こおろぎ'73 「見よ!! ゴレンジャー」の発表が本作の主題歌・挿入歌LPの発売後だったため、同シングルのB面曲として作られた。原作者が同じ『サイボーグ009』にも同じタイトルの歌がある。

放映リスト

劇場版

いずれも東映まんがまつりの一編として公開された。

『秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン!』 1976年7月18日公開。 監督:山田稔 脚本:上原正三 登場怪人:鋼鉄剣竜 キレンジャーが熊野であることから時系列的には第55話から第67話の間の話である。

テレビシリーズ再編集版

『秘密戦隊ゴレンジャー』 1975年7月26日公開。第6話の再編集版。 『秘密戦隊ゴレンジャー 青い大要塞』 1975年12月20日公開。第15話の再編集版。 『秘密戦隊ゴレンジャー 真赤な猛進撃!』 1976年3月20日公開。第36話の再編集版。 『秘密戦隊ゴレンジャー 火の山最後の大噴火』 1976年12月19日公開。第54話の再編集版。DVDへの収録が発表されるまでは関連書籍で言及されることは皆無に等しく、幻の作品になっていた。

これらの作品は2003年7月21日発売の『スーパー戦隊THE MOVIE BOX』及び、単品では2004年7月21日発売の『スーパー戦隊THE MOVIE VOl.1』に収録されている。2011年11月21日発売の「復刻!東映まんがまつり 1976春」には「真赤な猛進撃!」のみ収録されている。

映像ソフト化

その他の展開

キレンジャーのカレー発売 スーパー戦隊シリーズ30作を記念して、キレンジャーイメージキャラクターに起用したレトルトカレー『キレンジャーカレー ポーク中辛』が、2006年7月10日に永谷園より数量限定で全国発売された[41]。 『アニメック』の特集 ラポートのアニメ情報誌『アニメック』で連載されていた、アニメ・特撮作品の評論で知られる池田憲章によるテレビ特撮作品の名作の作品研究特集「日本特撮映画史・SFヒーロー列伝」において、本作が特集された。生誕10周年を迎えた1986年のことだった。しかし、「日本特撮映画史・SFヒーロー列伝」と交互で連載されていた特撮作品の特集「特撮カルチャーセンター」や各種アニメキャラクター特集優先でしばしば中止となり、バリドリーン登場以降の展開に進む前後で何の予告もなく打ち切りとなってしまった。 音盤ソフトの展開 放映当時はコロムビアがシングルレコードや挿入歌を収録したソング集など発売された他、他社を含む特撮やアニメを収録したレコードを発売した。ただし、放送中に劇中音楽を収録した音楽ソフトの発売はなかった。放送終了後の1996年にBGM集『秘密戦隊ゴレンジャー MUSIC COLLECTION』が発売され、2004年には5000枚限定で再発売された。 パチンコ・パチスロ化 パチンコとしては豊丸産業から2005年と2009年に、パチスロとしてはSANKYOから2009年にタイアップ機が発売された。 ゲーム化 2000年にバンプレスト(現在のバンダイナムコゲームス)から発売されたプレイステーション用の『AZITO3』にゴレンジャーが登場。なおプレイ開始時にアカレンジャーが最初から登場している。 同年発売のドリームキャスト用の『特撮冒険活劇 スーパーヒーロー烈伝』にもゴレンジャーが参戦した。 2001年9月に同じくバンプレストから発売された『スーパー特撮大戦2001』では、ゴレンジャーが参戦した。 2010年3月より、バンダイから稼動開始のデータカードダス『スーパー戦隊バトル ダイスオー』の第1弾にアカレンジャーが参戦。第2弾ではキレンジャーとミドレンジャーが、第3弾でアオレンジャーとモモレンジャーが参戦しゴレンジャー全員が参戦を果たした。 エイプリルフール企画 2010年4月1日、『サイボーグ009』の公式サイトが1日限定で「秘密戦隊ゴレンジャー公式サイト」になり、コンテンツはファンクラブへのリンクを除いてすべてゴレンジャー関連のものに置き換えられた。なお、作品自体の情報は事実に基づくものであり、石ノ森章太郎の手によるイラストが使用されたほか、漫画版の試し読みも可能だった。 復刻堂 2011年2月28日、ダイドードリンコより「復刻堂 秘密炭酸ゴレンジャー」が発売された[42]。

後のスーパー戦隊シリーズとの関連

脚注

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関連項目

外部リンク

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